難経

 

三難


◆三難曰.
脉有太過.有不及.
有陰陽相乘.有覆.有溢.有關.有格.何謂也.
然.關之前者.陽之動.脉當見九分而浮.
過者.法曰太過.
減者.法曰不及.
遂上魚爲溢.爲外關内格.此陰乘之脉也.
關以後者.陰之動也.脉當見一寸而沈.
過者.法曰太過.
減者.法曰不及.
遂入尺爲覆.爲内關外格.此陽乘之脉也.
故曰覆溢.是其眞藏之脉.人不病而死也.

三難に曰く。
脈に太過あり・不及あり。
陰陽が相い乗ずることあり。覆あり・溢あり、関あり・格あり、とは何の謂いぞや?
然り、関の前の者は陽の動なり。脈は当に九分に見て(あらわれて)浮なるべし。
過ぎたる者は、法に太過といい、
減ずる者は、法に不及という。
魚に上って遂る(いたる)は溢となし、外関内格となす。此れ陰の乗ずる脈なり。
関より後ろの者は陰の動なり、脈は当に一寸に見れて(あらわれて)沈なるべし。
過ぎたる者は法に太過といい、
減ずる者は法に不及という。
尺に入り遂る(いたる)を覆となし、内関外格となす。此れ陽の乗ずる脈なり。
故に覆溢というは、是れその真臓の脈にして、人は病まずしても死するなり。

 

『難経』三難 VOICEROID+結月ゆかり