難経

 

七難


◆七難曰.
經言.
少陽之至.乍大乍小.乍短乍長.
陽明之至.浮大而短.
太陽之至.洪大而長.
太陰之至.緊大而長.
少陰之至.緊細而微.
厥陰之至.沈短而敦.
此六者.是平脉邪.將病脉耶.
然.皆王脉也.
其氣以何月各王幾日.
然.
冬至之後.
得甲子少陽王.
復得甲子陽明王.
復得甲子太陽王.
復得甲子太陰王.
復得甲子少陰王.
復得甲子厥陰王.
王各六十日.六六三百六十日.以成一歳.
此三陽三陰之王時日大要也.

七難曰く.
経に言う、
「少陽の至るや、乍ち(たちまち)大・乍ち小、乍ち短・乍ち長.
陽明の至や、浮・大にして短なり.
太陽の至や、洪・大にして長なり.
太陰の至や、緊・大にして長なり.
少陰の至や、緊・細にして微なり.
厥陰の至や、沈・短にして敦(とん)なり」と.
この六つは、是れ平脈なりや、將(はたまた)病脈なりや?
然り、皆な王脈なり.
其の気は何れの月を以て、それぞれ王すること幾日か?
然り、
冬至の後、
甲子(きのえね)を得て少陽王す.
復た甲子を得て陽明王す.
復た甲子を得て太陽王す.
復た甲子を得て太陰王す.
復た甲子を得て少陰王す.
復た甲子を得て厥陰王す.
王すること各々六十日なれば、六×六=三百六十日にして、以って一歳と成る.
此れ三陽三陰の旺する時日の大要なり.

 

『難経』七難 VOICEROID+結月ゆかり