◆四十八難曰．
人有三虚三實．何謂也．
然．
有脉之虚實．有病之虚實．有診之虚實也．
脉之虚實者．濡者爲虚．緊牢者爲實．
病之虚實者．出者爲虚．入者爲實．
言者爲虚．不言者爲實．
緩者爲虚．急者爲實．
診之虚實者．
濡者爲虚．牢者爲實．
癢者爲虚．痛者爲實．
外痛内快．爲外實内虚．
内痛外快．爲内實外虚．
故曰．虚實也．
四十八難に曰く．
人に三虚三実あり、とは何の謂いぞや？
然り．
脈の虚実あり、病の虚実あり、診の虚実あるなり．
脈の虚実は、濡（ジュ なん）なる者を虚となし、緊牢なる者を実と為す．
病の虚実は、出ずる者を虚と為し、入る者を実と為し、
言う者を虚と為し、言わざる者を実と為し、
緩なる者を虚と為し、急なる者を実と為す．
診の虚実は濡なる者を虚と為し、牢なる者を実と為し、
癢（痒 かゆ）き者を虚となし、痛む者を実となし、
外痛内快を、外実内虚と為し．
内痛外快を、内実外虚と為す．
故に虚実というなり．