難経

 

七十一難


◆七十一難曰.
經言.
刺榮無傷衞.刺衞無傷榮.何謂也.
然.
鍼陽者.臥鍼而刺之.
刺陰者.先以左手.攝按所鍼滎兪之處.氣散乃内鍼.
是謂刺榮無傷衞.刺衞無傷榮也.

七十一難に曰く.
経に言う.
「栄を刺すに衛を傷ること無く、衛を刺すに栄を傷ること無かれ」とは、何の謂いぞや?
然り.
陽に鍼するは、鍼を臥せて(ふせて)之を刺し、
陰に刺すには、先ず左手を以て鍼する所の栄兪の処を摂按し、気が散じて乃ち鍼を内るるなり.
是れを栄を刺すに衛を傷ることなく、衛を刺すに栄を傷ること無かれと謂うなり.